看護ケアの提供のためのカンファレンスのテーマ設定

看護カンファレンスとは、質の高い看護ケアの提供を実現するための取り組みです。その目的を意識したうえでどんなテーマが看護ケアの質向上につながるかを考えましょう。

ただし、看護ケアは患者のために行うものです。看護師は、その視点を常に持っていなければなりません。ですから、カンファレンスも患者の状況に応じてテーマを設定する必要があります。具体的には、入院時なのか、療養中なのか、および、退院時なのかという視点でテーマを設定することが大切です。

また、担当の患者とコミュニケーションを図っている時、また、看護ケアを提供している時など、患者への対応や問いの返事に迷うこともあるでしょう。自分が判断に迷うということは、きっとほかの看護師にも心当たりがあるはずです。患者との関係において、自分自身が悩んだこと迷ったことなどがカンファレンスによって解決することができたら、以降の看護ケアは必然的によりよく変化を遂げるでしょう。

看護などの業務にはヒヤリハットがつきものです。自分のヒヤリとしたことハッとしたことがあるなら、それをテーマにカンファレンスを開催するのもよいでしょう。実際にアクシデントがあった時はもちろん、インシデントもカンファレンスを通じてほかの看護師にも共有し、注意を促してみてください。そうすることで、テーマを提案した自分の意識に強く残るだけでなく、カンファレンスに参加したほかの看護師の意識の持ち方も変わり、アクシデントやインシデントの予防につながります。